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マグネシウム合金への特殊めっき

マグネシウム合金にめっきを施すことには以下のような技術的・機能的メリットがあります。

 

1. 耐食性の向上(腐食対策)
マグネシウムは非常に軽量で比強度に優れた金属ですが、大気中や水分との接触で腐食しやすいという欠点があります。
めっきを施すことで、マグネシウム表面を密閉し、酸化や腐食の進行を防ぐことができます。
主な適用例:
• 自動車部品(ホイール、エンジン部品)
• 精密筐体(電子機器・カメラ)
• 航空機内装材

 

2. 耐摩耗性・表面硬度の強化
マグネシウム合金自体は比較的柔らかいため、摩耗や引っかき傷が付きやすい傾向にあります。
めっきにより硬質な表面層を形成することで、耐久性を向上させ、製品寿命を延ばすことが可能です。

 

3. 表面寸法補正・機能付加
共和産業の無電解ニッケルめっき「ハイノップ」を利用すれば、寸法精度が要求されるマグネシウム部品に対しても±1μm単位で膜厚調整ができ、設計補正や部分的な肉盛りが可能です。
また、導電性・はんだ付け性・光反射性など、機能面でも多様な特性を付与できます。

 

4. 他材料との接合・複合化を容易にする
マグネシウム合金単体では接着や塗装に不向きな場合もありますが、めっきにより表面エネルギーが整えられ、接着剤や塗料の密着性を高めることができます。
また、異素材とのろう付けや接合にも好影響を与える場合があります。

 

共和産業の無電解ニッケルめっき「ハイノップ」は高密着・厚膜・ピンホールゼロで提供できる独自技術を有しています。
マグネシウム合金部品に求められる性能強化や生産課題に対して、表面処理からご提案可能です。
ご興味いただければ、お気軽にお問い合わせください。

 

めっき種類 無電解ニッケルめっき「ハイノップ」
皮膜組成  ニッケル-リン合金めっき リン含有率10.5~11.5%
比重    7.75(g/㎤)
融点    890℃
電気抵抗  90(μΩ/cm)
熱伝導度  0.02(al/㎝ sec ℃)
弾性係数  200(GPa)
伸び率   1(%)
内部応力  0~-2(kg/㎟) ほぼゼロ~わずかに圧縮応力
磁気性質  非磁性(熱処理による結晶化に伴い磁性を持つ)
熱膨張係数 11.5~12(x10-6 ℃)
硬度    熱処理なし—540Hv(HRc 52)
200℃ 3hr—-563Hv(HRc 53)
350℃ 3hr—-895Hv(HRc 67)

 

共和産業 株式会社
兵庫県神戸市中央区港島南町5-3-5
TEL:078-302-8140 FAX:078-302-8151
e-Mail: info@kyowa-co.com
お電話でもメールでも、お気軽にお問い合わせください。

このブログを書いた人

共和産業の 中の人