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ハイノッププレート ~~無電解ニッケルめっき皮膜の板材~~

前回ご紹介した金属板「ハイノッププレート」、前回ご紹介した際は名刺サイズですが、今回CDディスクに近いサイズで作成しました。

現在ハイノッププレートの大面積化に取り組んでおり、当面の目標はA4サイズです。

 

ハイノッププレートの作成には母材となる機材が必要です。

「プレート」と銘打っている通り今のところは板状ですが、ゆくゆくは様々な形状の無電解ニッケルめっき皮膜だけのものを作成したいと考えています。

「このようなもののめっき皮膜を作れないか」というご相談がありましたら、ぜひお問い合わせください。

 

 

以下、ハイノッププレートの説明になります。

従来、無電解ニッケルめっきの皮膜だけを取り出すには、アルミ基材を酸で溶解する方法や、研磨など物理的負荷を伴う手段が用いられてきました。

しかしこれらは、皮膜にダメージを与えるため、製品としての安定性や再現性に課題がありました。

 

今回開発したハイノッププレートは、金属板にめっきした皮膜を独自の手法で剥離することで、物理的・化学的ダメージを与えずに、皮膜単体の板材として取り出すことを可能にしました。

 

無電解ニッケル皮膜は、優れた耐摩耗性、高硬度(熱処理後Hv900以上)、高い耐食性、非磁性(高リンタイプ)など、他の金属では得がたい特性を持ちます。

また、均一な膜厚や導電性にも優れ、従来はコーティング用途に限定されていたこの特性を「素材」として活用する新たな可能性が広がります。

 

このハイノッププレートが、どのような分野・製品に活かせるか。

皆様の自由な発想による活用提案を広く募集いたします。素材、構造体、部品、試験片、アート用途など、業界やジャンルを問わず、ぜひアイデアをお寄せください。

 

めっき種類 無電解ニッケルめっき「ハイノップ」

皮膜組成  ニッケル-リン合金めっき リン含有率10.5~11.5%

比重    7.75(g/㎤)

融点    890℃

電気抵抗  90(μΩ/cm)

熱伝導度  0.02(al/㎝ sec ℃)

弾性係数  200(GPa)

伸び率   1(%)

内部応力  0~-2(kg/㎟) ほぼゼロ~わずかに圧縮応力

磁気性質  非磁性(熱処理による結晶化に伴い磁性を持つ)

熱膨張係数 11.5~12(x10-6 ℃)

硬度    熱処理なし—540Hv(HRc 52)

200℃ 3hr—-563Hv(HRc 53)

350℃ 3hr—-895Hv(HRc 67)

 

 

共和産業 株式会社

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このブログを書いた人

共和産業の 中の人